H026.コシボソヤンマ Boyeria maclachlani
未熟なオスの静止
 まだ複眼の色が褐色をしている未熟なオスである.薄暗い林内で生活している.飛び方も弱々しく,追い立てて,都合のよいところへ止まらせることができるほどであった.
未熟なオスの静止.2011.7.17., 兵庫県豊岡市.
未熟なメスの静止
 メスは,未熟な個体も成熟した個体もあまり体色も変わらず,区別がつかない.唯一縁紋が明るい黄褐色をしている.未熟なうちはこうやって林内で過ごしている.
未熟なメスの静止.2011.7.17., 兵庫県豊岡市.
オスのパトロール飛翔
 オスは薄暗い林内を流れる川の上を往復飛翔することがある.このオスが飛んでいるすぐそばではメスが朽ち木に産卵をしているのであるが,オスはまったく気づかない.時に1mくらい近くを飛ぶが,気づいている気配はない.メスが飛び立たない限り気づかないのかもしれない.
オスのパトロール飛翔.2009.8.16., 兵庫県神戸市.
ダブル産卵
 最近はトンボの数も減って,こういったダブル産卵はめったに見られない.この日は実は3頭目のメスもやってきて,もう少しでトリプル産卵になるところだった.
ダブル産卵.2010.8.18., 兵庫県神戸市.
スタンダードな産卵
 こういった産卵スタイルが一番オーソドックスである.この写真では腹部を曲げているが,コシボソヤンマは肢で移動せず,腹部をいっぱいに伸ばして産卵することも多い.
スタンダードな産卵.2010.8.18., 兵庫県神戸市.
産卵するコシボソヤンマの顔
 産卵に夢中になり,こちらが無害であると知ると,メスたちはストロボの光など意に介さずに産卵を続ける.真正面からストロボを焚いてもびくともしない.
産卵するコシボソヤンマの顔.2010.8.18., 兵庫県神戸市.
器用な産卵
 上でも書いたが,コシボソヤンマはものぐさなヤツである.とにかく移動しようとせず,腹部をあちこちに当てて,届く限りの場所に産卵しようとする.こんなアクロバット産卵も珍しくない.敵に襲われたら逃げるのも大変だろうに.まあ,真っ暗な林の中なので,鳥などには見つかることもないのかもしれない.
器用な産卵.2010.8.18., 兵庫県神戸市.
いったん待避
 なかなか驚かないメスだが,はやりかんに障ると,産卵をやめて飛び立つ.しかし,たいがいは逃げてしまわず,すぐ上空の木の枝に懸垂する.そしてしばらく様子を見ているのだ.このトンボを相手にするときはここであわててはいけない.じっと待っていると,15〜20分もすると降りてきて,また産卵を始める.なんせ,産卵は2時間以上に及ぶのだ.
いったん待避.2010.8.18., 兵庫県神戸市.